先日、遠州森町にある森町文化会館に第4回森町陶芸家作品展「遠州森の炎」を観に行ってきました。
志都呂焼の流れをくむ「森山焼」は以前まで4つの窯元がありましたが、どうやら窯元が増えていて7軒になっていたようです。近場に居ながら知らなかったなぁ。また従来の窯元も代替わりが進んでいるようでした。

それほど混んでなかったのでじっくり観ることができました。
「中村陶房」中村みずほさんの作品。
茶道具が多く、また多様な釉薬を使われるようです。シンプルで大人しく、柔らかい感じですかね。
「靜邨陶房」鈴木龍さんの作品。
赤焼で有名な窯元だけあって赤焼がメイン。昔と少し赤の調子が変わったように感じました。深みは少し減って鮮やかになった印象です。奇をてらわないオーソドックスな作品群ですね。
「晴山陶房」松井晴山さんの作品。
辰砂、虎斑、練り込みなど多彩な技法が使われています。古風な印象のものが多かったです。
「田米陶房」田米和好さんの作品。
若い作家さんで、そのせいか少し現代風なムードがありました。造形にこだわられているように見受けられますが、まだ模索中のように感じられます。
「くずのは窯」吉筋恵治さんの作品。
薪窯でしっかり焼いたって印象。作品表面の荒れ具合がイイと思います。造形も上手いなと感じました。
「暁雲窯」鈴木惠山さんの作品。
赤焼の鈴木龍さんの弟さん。同じ赤焼でも随分雰囲気が違います。こちらはエッジが効いた緊張感のある作品が多く、少しアバンギャルドなムードも漂います。でも暴走せずしっかりコントロールされていると感じました。
「臼田陶房」臼田けい子さんの作品。
爽やかな柞灰の釉薬と瑠璃の釉薬が特徴でしょうか。作風はシンプルで使いやすそうです。
7軒の窯元作品を見終わり、森町の新茶を飲んでホッコリして帰路につきました。
森山焼はおそらく静岡県で一番盛んな陶芸の地だと思いますが、以前にも増して窯元が元気なのが印象的でした。